昔のピアノと現在のピアノ‥‥、 いったいどちらが良い素材を使っているでしょうか。 昔、ピアノは現在よりもずっと高価なものでした。
一般家庭ではほとんど見ることのできない、庶民の 手からは遠く離れた存在でした。 とはいっても、ピアノ以外にも、そのような物品が
私たちの周りには沢山あります。例えば自動車。 こちらもやはり一般庶民には容易に買えるもので はなかった時代がありました。 しかし、自動車や電化製品の場合には、業界の努
力とめざましい技術進化を遂げる過程の中で、材 質も製造過程もコストダウンされる方向で量産化 され、どんどん普及してきています。負けず劣らず
ピアノについても同様で、工業化による大量生産 化とともに、一般大衆化の一途をたどってきました。
しかし反面、ピアノの構造そのものには技術革新
の必要性は少なく、既に完成されていたピアノの 構造上にも大変化の必要性もありませんでした。 材質を軽量化しようとプラスチックにしたり、 コンピ
ューターや科学の進歩と共に最新の機能を取り入 れてコストダウンを図るようなものとする考え方とは 相対するもの‥、つまり、「楽器」であるからです。
が、ピアノ業界も時代の流れと共に大量生産化さ れ、機械によって作られるようになっていることも 一面的には悲しい事実です。 反面、一般大衆化とピアノの普及という面だけか
ら見れば、販売価格の引下げ貢献は顕著です。 本来のピアノ造りの世界では、100年前とほとんど 変わっていないのが現実です。
シュベスターピアノはこの考えのもとに、
一貫して「手づくり」にこだわっています。
量産化によって、現在では、ピアノ製作に不可欠 な自然木は入手困難になりつつあります。
良い共鳴板が仕上げるまでには、3年以上の歳月 が必要であり、しかも、原材料の中から本当に良 い部分だけをチョイスするためには、入手した原木
の3分の1しか適正な材料としては使用することが できません。 本物の職人といえる人材も少なくなってきています。
このような状況下にある現在のピアノより、豊富に あった自然素材の中から材料を厳選し、熟練した 職人が作り上げることのできた昔のピアノの方が、
同等程度で比べると比べ物にならないほどはるか に良い素材であるといえるでしょう。 ですから、現在販売されているピアノで同等の音を
出すには、数倍から数十倍の価格になる場合も多 いのです。 シュベスターでは、そのような良い材質のピアノを 専門の技術者の手で蘇らせます。
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