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 この本は、丸40年間以上も幼児ピアノ教育に携わってきた私の経験から、独自に
開発、 発見した方法により、全く新しい概念でカリキュラムされています。

 生命がこの世に生まれて一番初めに触れるものが “音” であり、乳児は“音”を通し
て様々なものを学んでいくことは医学的にも良く知られています。
したがって、幼児期の “音” による能力開発は、人間の本能に沿った実に有意義なも
のであると 言えます。
 その 『“音” を利用した意志表示の方法』 そのものを通して、本人の能力開発を促し
ながら、あらゆる環境に対しての感性を高める為に必要なテクニックを伸ばしてあげる
役割を担っているのが先生の仕事であり、そこにたどり着くことがピアノを教える重要
な意義の一つに加えるべきを機軸に置くべきが本来の好ましい姿でもある様にも思っ
ています。
 まっさらな状態である子供たちという五線紙に、最初のト(D)音記号を記す導き手と
してのピアノ教師‥‥、その役割の重大さは計り知れません。
一人の子供の可能性を秘めた才能を、最大限に伸ばしていくという使命があります。
 お子様の 一生の “音” とのかかわりを左右するピアノ教師を選択するのはお母様
方の大切なお仕事です。


 
 もう30年以上も昔のお話です。当時、幼児のためのピアノ教本を探していた私は、
子供たちが楽しみながら学べる、また、教える側の意思を適切に伝えられる、そして、
何よりもピアノの基本を正しく学べる、そんな教本を探していました。 
しかし、それらの望みが満たされた教本を見つけることができませんでした。
 その後の試行錯誤の20年間を経過した末、1992年5月に、この 「グー・チョキ・
パー “めばえ” 」が出来上がりました。
 真面目に子供達と向き合おうとしている先生であるほど、どれだけ時が移り代わり、
新しい機材・教材が豊富に出まわる時代になっても、迷い、そして悩まされ続けるのは、
人間の教育そのものとしての、古くて新しい大きな課題であることの証だからでしょう。


 
 このカリキュラムの特徴である、“グー”でテーブルをたたく練習から始めることの最
大の理由は、ピアノという楽器が基本的には打楽器であるということに起因しています。
ピーンと張られた弦をハンマーで叩くだけの、極めて単純かつ素朴なところに出発して
いるからです。
 この単純明快なリズム打ちを子供達に興味をもって知ってもらうことによって、肩から
腕、そして手首に無駄なエネルギーを消耗させる事なく (力を入れずに) 鍵盤に向かう
姿勢を整えることができます。しかも、このカリキュラムでは、その部分に一ヶ月以上の
充分過ぎるくらいの徹底した時間をとってもらうために、リトミック能力( 打楽器特有の
リズム感 )が定着できるように配慮いたしました。


 
 一番初めにピアノに触れる幼児期には、どうしても、「鍵盤をたたかなければいけない
んだ」 という意識ばかりを先行させてしまいがちです。 こうした意識よる弊害として考
えられるのは、知らず知らずの間に無駄な力が肩から指先にまで好ましくない影響を
与えてしまうことです。
 これらに気づかず、または無視したままで長期間ピアノを学ぶことによって身につい
てしまった悪癖は、上達を鈍らせるばかりか、身体機能の発達にまで悪影響を及ぼし
てしまうようです。
この結果にたどりつくまでには、明らかに才能がありながらも潰れて行った数多くの子
供達を見てきていたからでした。 健康まで損ねてしまうような、これら数多くの間違え
られた練習方法などから子供達を回避させる手段として、“グー”で“テーブルを叩く”
という発想が生まれました。


 
 この方法を使ってピアノを学ぶことを知った子供達には、目覚しい成長の跡が見ら
れました。
 まず驚かされることは、ピアノに向って一番最初に出す音が、美しく鮮明であること
です。澄んだ張りのある力強い、それでいて繊細な音による表現が、本人の意思と
のかかわりもなく可能であったのです。
 また、指先が無駄な力に影響されず、しなやかに素早く動いてくれることにも驚か
されました。
 そして何よりの利点は、無理な姿勢によって体を壊す弊害に影響されることもなく、
持てる才能を伸ばすことができる点が重要です。


 
 このカリキュラムで学んだ子供達 (現在小学校高学年〜中学生程度) は、10年
が経過した今、既にツェルニー40番練習曲集(Op.299)〜50番練習曲集(Op.740)
をインテンポ (決められた速さ) で弾けるだけの実力をもつに至っています。
読譜力 (知能レベルと比例する) 重視の教本でさえあれば、ポピュラーからクラシ
ックの数ある名曲はおろか、モーツァルトやベートーベンのピアノソナタを弾くことも
可能です。 (これらは、音高・音大の入学試験課題曲としても指定されています)


 
 幼児期 (スタート) の重要性を認識する事によって、指導配慮をすればするほど、
従来の常識では困難だったと思われるような進歩までもが可能になってきます。
例えば小3〜4年生で、ツェルニー40番練習曲集(Op.299)のNo.10〜No.20前後、
並びにモーツァルトのピアノソナタ(Kv.331),(Kv.332),(Kv,333)あたりを弾いている
のが一般的になってしまっているのです。もちろん個人差や練習量の影響があるこ
とは言うまでもないことですが〜‥‥。
 20年以上の試行錯誤の結果と、幼児教育を採り入れ考えた指導方法が、けっして
間違っていなかったことを、子供達から教えられることとなりました。




 一人でも多くのこれからピアノを学ぶ幼児、幼児に携わる先生方、そして一番大事
なお母さま方に、この指導方法を知って欲しいという願いと共に、この本が、幼児期
からの音楽教育、ピアノ音楽を通した幼児教育に少しでも役立てて頂ければ〜‥‥
との気持ちから、このノウハウのすべてを公開させていただくことにしました。
少しでもみな様方に役立てて頂ければ幸いです。
                   2000年12月   著者  土屋実記朗 (寛恒)



  左側メニューより、レッスンNo.をお選び下さい。
  レッスンは、必ずNo.1から始めてください。
  各項に書かれた注意事項を守って、ゆったりとした気分を維持した状況の中で
  さらに余裕を持ったレッスン態度で進めてください。
  レッスンの進度は、年中児の場合で一週間に一つずつです。
  個人差により、それ以上の進度で進めたい場合は、
  下記 『ご使用にあたっての注意事項』 にしたがって進めてあげてください。

先を急ぎたいばかりの大人の勝手なお気持ちから、3つ以上のテンポでの進度進行は、
こども達に、いたずらな混乱を招くだけの結果になりますので絶対に回避してください。





   3歳児・4歳児の場合には、ちょっとした事前準備が必要です。

●レッスンに入る前に、お母さんとじゃんけん遊びができるようにしておいてください。
 (この時期、“グ”ー と “パー” はわりあいできますが、“チョキ” が苦手な子が多
 いようです。できるようになるまでスタートを待ってください。)
 スムーズに “チョキ” ができるようになったときが、その子のスタートにふさわしい
 時期と考えます。

●また、指番号を覚えておいて頂くとレッスンがスムーズに運びます。
 パー (指を全て開いた状態) から初めて、1 ・ 2 ・ 3 ・ 4 ・ 5 と声に出して数え
 ながら、親指から順番に指を折っていってください。
 1 (親指)、2 (人差し指)、3 (中指)、4 (薬指)、5 (小指)・・・という順番です。
 最後の “5” の時は “グー” の形になります。




 前にもお願いしてありますが、満三歳児の場合には、一回のレッスンでの原則として
新しい事がらは一つだけを 教えていくという姿勢を徹底してお守りください。
 満四歳児以上の場合でも、個人差にもよりますが二つまでを原則としていただいた
方が理想的だと思います。
 のんびりした進度のように思われるかも知れませんが、それでも子供たちは一年間
に50近い知識を身につけることになります。
欲張って、一度に三つも四つも教えてし まうのは、混乱を招くばかりか失敗の元にも
なりかねません。 むしろ、復習を徹底してください。

                 ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪

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